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【小林至教授のスポーツ経営学講義】今季も100敗超…オリオールズの“タンキング”問題 とてもMLBとは思えないみっともないチームの典型 (3/3ページ)

 MLBのタンキングでいえば、収益の分配の仕方がつたないという声もある。現在MLBでは、詳細は省くが全球団の売上の総和の1/3ほどを機構で管理し、各球団に再分配している。オリオールズにも130億円ほどが給付されているが、年俸総額の下限は設定していないから、もらった金をどう使うかは各球団の裁量となる。「なんだ、下限を設定すればいいだけではないか」と思うだろうが、下限を設定するならば上限の設定も必要だという議論になり、そうなると労使協定マターとなる。

 組合の組織率は先進諸国では戦後、一貫して低下してきており、米国ではほぼ無力化しているが、プロスポーツでは健在。とりわけMLBの選手会は、世界最強の労組といわれるツワモノだ。来シーズン末には労使協定が失効し、タンキングも含めて争点が多く、荒れることが予想されている。かくして議論は踊り、物事はなかなかに進まない。いちプロスポーツリーグでもそうなのだから、いわんや国をや。 (桜美林大教授)

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