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【小林至教授のスポーツ経営学講義】今季も100敗超…オリオールズの“タンキング”問題 とてもMLBとは思えないみっともないチームの典型 (1/3ページ)

 従来の「成長」なくして「分配」なしから、「分配」なくして「成長」なしへと経済政策を転換する-。岸田新首相はそのように方針を示した。

 すべて市場に委ねれば、切磋琢磨の競争が国富を増し、結果的に最適な配分がもたらされる、というわけにはいかないのは、米国社会の極端な貧富の差を見れば分かるし、分配すればいいってものではないのは、共産主義が崩壊したことからも自明だ。つまり、競争促進と再分配という二律背反に目配りしながらの舵取りこそが、政府の役割ということだ。

 プロスポーツリーグにおいても、競争促進と再分配のバランスは、たびたびイッシューになる。

 たとえばMLBでは「タンキング」の問題をどう解決するかが喫緊の課題である。タンキングとは、低迷する球団が主力選手を大量に放出して、そのシーズンの優勝争いをあきらめる代わりに、そのトレードで獲得した若手有望株の成長と、下位球団が優先されるドラフトをもって、近い将来に大躍進を遂げようとする行為である。

 このタンキング、プロスポーツリーグ、とりわけMLBでは昔からよくあった。問題は、近年はどんどん先鋭化しており、とてもメジャーリーグとは思えないような、みっともないチームで戦うケースが頻出していることだ。

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