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巨人「正捕手構想」今さら振り出し 相性重視から方向転換、今や相手先発投手の左右で併用も

 巨人は29日の中日戦(バンテリンドーム)で小林誠司捕手(32)の守備のミスから先取点を与え、失点を重ねて惨敗。4連敗でリーグ3連覇が遠のくなか、チーム強化の一丁目一番地だった正捕手の育成も振り出しに戻ってしまった。

 「打者は0点じゃいかんし、バッテリーは何とか我慢して先取点を与えないことに集中するということでしょうな」。原辰徳監督(63)が振り返った、試合の均衡を破られたシーンは4回。1死三塁で先発マスクの小林が捕逸し、易々と生還を許した。

 首位でスタートした9月は6勝13敗5引き分けと大失速。最大15あった貯金は7と半減した。再浮上への試行錯誤を物語るのが、先発バッテリーの組み合わせの変化だ。当初は昨季ベストナインの大城卓三捕手(28)が主戦を務めたが、相性重視で菅野と山口の先発試合は小林がコンビを組むようになった。さらに大きく方向転換し、今や相手の先発投手の左右で併用されている。

 9月の先発マスクは大城が12試合、小林が10試合、岸田が2試合。大城は右腕相手、小林はほぼ左腕相手でスタメン起用されている。打力に定評ある大城だが、今季は対右打率が・251に対し対左は・198と苦戦。とはいえ、小林の対左打率も・143と知れている。この日も中日の先発左腕、松葉の前に2打席とも得点圏で凡退した。

 再々登板の全権監督が2018年オフ、いの一番で補強したのは阿部の後に定まらなかった扇の要だった。

 西武からFAの炭谷を獲得して当座をしのぎ、大城と小林を次代の正捕手レースで競わせたが、今季途中に炭谷が楽天に移籍したうえ、どちらも一本立ちに至らず。第3次政権の発足から3年目で集大成どころか、今さらチームづくりの根幹が揺らいでいる。 (片岡将)

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