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【須藤豊のいごっそうが斬る】惚れ惚れするオリックス・吉田正の対応力 2冠争い巨人・岡本、ヤクルト・村上のお手本 (2/2ページ)

 昨季は打率・350で初の首位打者に輝き、今季も・339で2年連続のタイトルに邁進している。驚くべきは三振数の少なさで、昨季は120試合でわずか29三振、今季も106試合でまだ26三振。読みが外れても崩されず、タイミングを外されてもついていき、自分のゾーンに呼び込んで打ててしまう。下半身主導のタイミングの取り方が秀逸だからだ。左足に乗せた重心をスイングの際に移す右足のステップは、惚れ惚れするほど対応力が高い。私が今まで見てきた数多くの打者でも、ここまでのレベルは思い当たらないほどだ。

 近年はデータ野球の副作用で、多くの打者が首脳陣の指示通りに球種を待ち、違うボールが来たらあっさり見逃し三振してベンチに帰っていく。それを責める監督も少ない。だが、クリーンアップを任されるような打者がそれではいけない。例えば三塁に走者を置いた打席では、ヤマが外れても吉田尚のような対応で食らいつき、本塁に還す打撃が求められる。

 下半身でタイミングを取る村上にはできるはずだし、まだ上半身や腰のあたりでタイミングを取っている岡本にも、日本一の打者を目指して取り組んでほしい。(元巨人ヘッドコーチ、須藤豊)

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