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【水沼貴史 オヤジのためのサッカー塾】セルティック移籍、古橋のハットトリックはマグレじゃない

 サッカー日本代表FW古橋享悟(26)が完全移籍したスコットランド1部セルティックで、素晴らしすぎるスタートを切りました。8日のリーグ第2節でハットトリック。この快挙、決してまぐれではありません。古橋にとって2万5000人を動員したホームゲームのデビュー戦。献身的に走って守備もこなし、サポーターからも完全に信頼を勝ち取りましたね。

 3得点すべてに彼らしさが出ていました。ボールを素早く自分に呼び込めています。呼び込む力とはアイコンタクトであったり、味方が出しやすいところへの動きだったりとさまざまですが、古橋はこれらを実にスピーディーにこなします。

 献身的に走り守備もするFWというと、岡崎慎司や東京五輪で活躍した林大地(ベルギー1部シントトロイデン)も挙がると思います。でも、スピーディーにボールを呼び込める力は古橋が断トツですね。呼び込めた時点でもうゴールが決まる確率が高い、実に味のある動きをします。

 思えば中大時代からプロ志望でしたが、なかなか決まらず2017年にJ2岐阜へ入団。18年8月にJ1神戸に完全移籍してからのめざましい活躍の裏には、元スペイン代表MFイニエスタの存在があります。もともとスピードがある選手でしたが、パスの連係やスルーパスに反応してゴールを奪う術を学びました。また、彼の才能に惚れ込んだ同代表FWビジャからも「裏に抜けるタイミングやスペースの使い方などたくさんのことを教わった」と話しています。

 2人の偉大な師匠から教わってきた通りのことを実践し、達成したハットトリックでした。欧州でやっていく自信も信頼も得ました。これが何より心強い。セルティックはかつて中村俊輔がプレーしたチーム。これからマークが厳しくなりますが、それを乗り越えればチームの顔になれること間違いなしです。(元J1横浜監督・水沼貴史)

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