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“いぶし銀”渥美、歓喜のサヨナラ打 守備職人がバットで大仕事 ソフトボール (2/2ページ)

 そんな渥美が心を乱し、挫折したことがある。6年前のこと。13年間、毎日続けてきた日記をやめた。「人間って忘れる生き物ですから」とB5サイズのノートに1日1ページ、競技のことや心境をつづり、時には「もう、ソフトボールなんてやりたくない!」と書き殴ってきた日課を、あまりの不振で放り投げた。

 それでも半年後、同じトヨタ自動車の野球部関係者に「日記を続けたら心が整理できる。大事だよ」と助言され、再開すると成績が向上した。

 五輪でも日課は続き、選手村に入った7月15日には村内を歩き回って、「とにかく広くて隅々まで回り切れない」「周回する自動運転バスのすごさを感じた」と記した。「一番多いのは練習内容や感じたことですけど、ここまできたら最後まで途切れずにやり遂げたい」

 せっかくの晴れ舞台はコロナ禍のため、無観客開催で声援も届かない。それでも五輪初戦の21日には静岡に住む両親、実兄夫妻と子供が会場付近を訪れたといい、「会えないけど、近くにいてくれるだけでもありがたい」と感謝。“いぶし銀”のヒロインは、コツコツ続けてきた日記に「金メダルを取った!!」と記せるよう、これから残り4試合も全力でチームに貢献する。 (山戸英州)

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