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【清水満 SPORTS BAR】50歳ミケルソンがメジャー最年長V ドライバーは“飛ばし用の特注品”

 米男子ゴルフ「全米プロ選手権」はフィル・ミケルソン(米国)が優勝した。50歳11カ月7日での戴冠。シニア選手として初めてメジャーを獲った。早朝のテレビ生中継で歴史的瞬間を見たが、当然眠気も吹き飛んだ。

 最終18番、ミケルソンが第2打をグリーンに乗せると、1万人ともいわれるギャラリーがコースになだれ込んだ。超密状態になり、ミケルソンに抱きつこうとする者まで…。そんな中、警備員に守られ、グリーンに上がっていくシーンは感動的だった。

 「あんな経験は今までなかった。興奮と熱狂を目にして、あの最前線にいたことは特別だった」

 外電などが勝者の興奮を伝えたが、この勝利に“ベテランの極み”を見た気がした。5番(パー3)でグリーン左手前のバンカーに入れたが、ピンチにも動じない。ふわりと浮かせる柔らかいボールでチップインバーディー。超スーパー小技を見せれば、パワーも半端なかった。

 今大会、4日間のドライバーの平均飛距離は313・1ヤード。飛ばし屋で鳴らす、2位ブルックス・ケプカの316・7ヤードと比べても遜色はない。最終日16番(パー5)ではケプカをオーバードライブしてバーディーを奪ったが、その飛距離は366ヤード。参加選手中、堂々のトップだった。

 クラブ契約するキャロウェーによると、使用ドライバーは『EPICSPEED』で長さが47・5インチ、ロフトは6度(リアル5・5度)の“飛ばし用の特注品”だったという。1991年、アマチュアとして米ツアー「ノーザン・テレコム」で初勝利してから30年…。メジャー6勝目(ツアー通算45勝)を挙げた。50歳を超えてもなお、ゴルフに対する貪欲さ、進化し続ける姿には頭が下がる。

 世界ランキングも115位から32位へと上昇。次のメジャー「全米オープン」(6月)は推薦の予定だったが、実力で出場権をつかんだ。“生涯グランドスラム達成”がかかる大会だが、今なら一気に…。それも夢ではない気がしてきた。(産経新聞特別記者・清水満)

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