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【zak女の雄叫び】「3・11」翌日に佐々木朗希が実戦デビュー 「夢や希望を与える活躍を」 (2/2ページ)

 デビュー登板を井口監督は「堂々と投げていた。順調に仕上がっている」と評価。今後の球速について「制球を意識しながら投げていたので、スピード的には、まだまだ出ると思う。ちょっとピュって投げて153キロ出るくらいなので、そういう意味ではだいぶ余力残しているのでは」と分析する。また、吉井コーチは「体はまだ子供の体で、あれだけの球をを投げられる。しかもすごく感覚がいい。制球も変化球もうまく投げられるので、この先、どんな投手になるか本当に楽しみ」と将来性に太鼓判を押す。球速160キロを出しても耐えられる筋肉がついていけば-。

 球速について本人は「(こだわりは)ない。『出た』イコール『ハッピー』ではない。抑えることが大事」と冷静だが、否が応でも期待を抱かずにはいられない。

 今回のデビュー登板は、くしくも10年の節目を迎えた東日本大震災の発生翌日の「3月12日」。佐々木朗は津波の被害が大きかった岩手県陸前高田市出身で、父と祖父母を亡くした。小学3年生だった少年にとって、野球は心の支えでもあった。「野球をしているときが一番楽しかった。夢中になれる時間があったおかげで、大変なときやつらいときも頑張れた」と語る。当たり前の日常が突然奪われる怖さ、野球ができる喜びを誰よりも知っている。「プロ野球選手として今、野球ができていることに感謝している。野球をやってきてよかった」と噛み締めた。

 10年が経過し、野球少年は、プロ野球選手へと成長した。「10年前の僕は、たくさんの人に支えられ、勇気や希望をもらいながら、頑張ることしかできなかった。今はその時とは違って、勇気や希望を与える立場にいる。活躍してそういうことができたらいいと思う」。球界を背負う投手への飛躍を心から願っている。(K)

 将来性のある投手を見るとワクワクするプロ野球担当記者。