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【ロバート・ホワイティング サクラと星条旗】ダルビッシュ、日本人初のサイ・ヤング賞当確 覚醒の軌跡と奇跡 (3/4ページ)

 「まず単純にボールの握りを変えた。時計の文字盤で1時の位置にあった人さし指と中指を12時の位置に変え、7時の位置にあった親指を6時に変えた。これでダルビッシュのボールはスピン量を増し、打者には浮き上がってくるように見えるようになった」

 ダルビッシュ自身、「去年よりボールが浮き上がるようになった。フォーシームは96マイルから97マイル(154から156キロ)だが、これを必要な時に使う。そこから変化球を投げていく」

 今もカットボールとスライダーを60%の割合で投げる。打者への初球の半分はフォーシーム。威力のある速球は打者に対する奇襲に使う。今年、ダルビッシュの球を相手打者が空振りした確率は44・7%。これはMLB全体で5位だった。

 ダルビッシュとサイ・ヤング賞を争う最大のライバルとみられているのが、秋山翔吾の所属するレッズのエース、トレバー・バウアー(29)だ。

 ダルビッシュは今年8月29日、そのバウアーと投げ合ったあと、「去年前半、制球に苦しんでいた時、バウアーにメールし、たくさんのアドバイスをもらった。僕はそれをいくつも試した」と明かした。

 バウアーもESPNの取材に「ダルビッシュの試合はインスピレーションになる(ひらめきを与えてくれる)。彼はボールを投げ分け相手打者を苦境に追い込んでいる。超スローボールに90マイル台の速球、そして80マイル台のスライダー。打者は速球だけを待つわけにもいかず、変化球だけを待つこともできない」と話した。ダルビッシュの9イニング換算の奪三振率は現在11・11個で球界歴代トップだ。

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