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【ロバート・ホワイティング サクラと星条旗】高校野球は「日本社会の縮図」 米国で6月に放送「甲子園:フィールド・オブ・ドリームス」劇場公開中 (1/4ページ)

 アメリカ人は日本の高校野球を以前よりよく知るようになった。

 私が「スミソニアン・マガジン」に夏の甲子園に関するコラムを書いたのは1980年代だった。それがアメリカで日本の高校野球が紹介された最初だったと思う。

 その後、ESPNやニューヨーク・タイムズなどで甲子園の記事が書かれた。中でも著名なのはNYタイムズ紙のジャック・カリー記者が書いた松坂大輔の17イニング、250球の熱投(1998年夏)で、カリー記者は松坂のビデオを取り寄せ分析も加えた。

 高校野球を題材にしたドキュメンタリー映画も作られた。

 2006年、米PBSテレビで放送された「高校野球 High School Baseball」。アレックス・シーア制作・脚本でケネス・エング監督の1時間ドキュメンタリーで、2003年の第86回全国大会を目指す大阪府立天王寺高校と私立の名門、智辨和歌山の2校が取り上げられた。放送後、「気持ちが高揚した」「日本文化を知る窓口になった」などと評価された。

 映画は「心、根性、青春、努力」の4章に分かれ、軍隊式の自己犠牲や武士道が描かれた。

 当時ヤンキースの松井秀喜氏へのインタビューもあった。松井氏は高校野球は人間性を高める場所だという話を例の穏やかな口調で話したが、インタビュアーから、映画の中で監督たちが強調していた武士道精神について尋ねられると笑いながら、英語で「僕は武士道はよく知りません」と答えたのが印象的だった。

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