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【菊池雅之 最新国防ファイル】自衛隊の特殊な消防車「ストライカー」 全長12メートルタンクには水1万リットル (1/2ページ)

 航空自衛隊には、数種類の消防車が配備されている。これら消防車は、基地内で発生した火災に対処する。

 建物火災だけでなく、航空機の事故などにより発生した火災にも対処しなければならない。そのため、通常の消防車よりも消火能力が高い「破壊機救難消防車」という種別がある。

 2012年度から配備された最新型が「大型破壊機救難消防車A-MB-3型」だ。米オシュコシュ社製で「ストライカー」という商品名を持つ。世界70カ国の空港などで使用され、2000台以上の納入実績を誇る。能力、機動力、信頼性はすこぶる高い車両であるため、陸海空自衛隊の航空基地だけでなく、国内主要空港でも運用されている。民間などでは「空港用化学消防車」と呼ばれている。

 この「ストライカー」を簡単に説明するなら「デカくてパワーのある消防車」だ。大量の水および薬剤を搭載し、迅速に消火するとともに搭乗員を救出することに特化させたという点が最大の特徴だ。われわれが知る消防車よりもかなり大型だが、基地内を走行するにはまったく問題ない。

 全長約12メートル、重量は約21トン、排気量1万5900ccの車体の中に、水用約1万リットル、泡消火薬液用約900リットルの巨大なタンクが内蔵されている。6つのタイヤで、車体を支え、最高速度は時速113キロも出せる。

 乗車定員は5人。前に3人、後ろに2人が座る。ユニークなのは、運転席が中央にある点だ。これは、運転手を車内に残し、消火を担当する隊員が、左右のドアから隊員が迅速に降りられるようにするための配慮だ。操縦席周りは、前面だけでなく、左右も大きな窓で覆われているため、視界は良好だ。

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