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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】米中首脳会談の成果 台湾情勢念頭、衝突回避だが「対立構図は継続」 日本は弱腰姿勢は見せず、日米同盟強化を (1/2ページ)

 ジョー・バイデン米大統領は15日夜(日本時間16日午前)、中国の習近平国家主席と初のオンライン首脳会談を行った。会談前から、ジェン・サキ大統領報道官が「具体的な成果を求めてのものではない」と語っていた通り、大きな成果はなかった。

 ただ、米国が目指す方向性は十分に示されたといえる。

 国民から「親中派」の懸念があったバイデン氏だが、来年11月の中間選挙を前に親中姿勢を見せれば、国民から嫌気をさされることは確実である。習氏も同年秋に5年に1度の党大会を控えているため、派手な成果は期待していなかったと予想できる。

 バイデン氏は会談冒頭、「両首脳には米中間の競争がいかなる衝突に発展するのも回避する『責任』がある」と強調した。習氏もまた、「健全で安定した関係」の構築を求めた。

 この発言から、両首脳が緊迫する台湾情勢を念頭にして、「軍事的衝突は避けたい」という思いが現れていた。偶発的にでも衝突となれば、戦争へと発展しかねないことを十分理解しており、ある意味、この会談における「数少ない合意部分」だったかもしれない。

 ただ、台湾については、中国側は「中国の不可分の領土で、『一つの中国』原則を守るべきだ」と、これまでの主張を繰り返し、一歩も譲る気はない。米国も、新疆ウイグル自治区などでの人権弾圧や不公正な貿易慣行などの懸念を直接伝え、これまでの対立の構図は継続されている。

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