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【国家の流儀】台湾、朝鮮半島有事の日米共同対処に反対!? 立民の安全保障政策の問題点「安保法制の違憲部分を廃止します」 (2/2ページ)

 同時に極東条項(第6条)が設けられ、日本周辺の韓国、台湾、フィリピンを、米国が日本を拠点にして守るという地域安全保障の構図が出来上がった。この頃の日本の役割は、自らは北方のソ連(現ロシア)に対応し、それ以外の有事では米軍に日本の基地使用を認めるだけであった。これが第2段階だ。

 そして、第3段階が99年、小渕恵三首相が周辺事態法を整備して周辺事態における米軍の後方支援を可能にしたのだ。北朝鮮のミサイル・核武装が進み、いざというとき北朝鮮に反撃を加える米軍を「後方支援」しないと、日本が多大な被害を受ける恐れが出てきたのだ。

 第4段階が2015年、第2次安倍政権のときだ。野党が戦争法案と呼んだ「平和安保法制」を成立させた。朝鮮半島や台湾海峡で紛争が起これば日本にも影響が出てくる。よって日本の存立を危うくし得る事態では、在日米軍基地から台湾などに向かう米軍を「後方支援」するだけでなく、「米艦を防護」できるようにしたのだ。

 ところが、立憲民主党は「安保法制の違憲部分を廃止します」として第4段階を否定しようと考えている。台湾や朝鮮半島での紛争に日米共同で対処することに反対しているわけだ。

 台湾で紛争が起これば沖縄にも戦火が及ぶし、朝鮮で紛争が起こればミサイルが日本に降ってくる。そのとき、日米共同で対処するのを反対しているのが立憲民主党なのだ。

 ■江崎道朗(えざき・みちお) 評論家。1962年、東京都生まれ。九州大学卒業後、国会議員政策スタッフなどを務め、現職。安全保障やインテリジェンス、近現代史研究などに幅広い知見を有する。著書『日本は誰と戦ったのか』(KKベストセラーズ)で2018年、アパ日本再興大賞を受賞、19年はフジサンケイグループの正論新風賞を受賞した。著書に『インテリジェンスと保守自由主義-新型コロナに見る日本の動向』(青林堂)、『緒方竹虎と日本のインテリジェンス』(PHP研究所)など多数。

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