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【高橋洋一 日本の解き方】「分配公約」だらけの衆院選、より切実なのは成長戦略だ 規制改革や公務員改革が不十分…第三極に活躍の余地も (1/2ページ)

 19日公示の衆院選で、主な争点や勝敗ライン、野党共闘について考えてみたい。

 自民党と立憲民主党の選挙公約をみると、ともに「分配」を打ち出している。自民党は「成長と分配の好循環」、立憲民主党は「分配なくして成長なし」と似通った表現だ。

 分配政策をどのようにやるかといえば、自民は非正規雇用の人や学生などへの経済的支援や、賃上げに積極的な企業への税制支援を挙げている。立民は年収1000万円程度以下の所得税を一時的に実質免除、消費税を5%に時限減税、低所得者への12万円給付としている。

 財源について自民では特に言及せず、立民では所得税の最高税率引き上げ、金融所得課税強化、法人税に累進税率導入としている。

 岸田文雄首相は「成長なくして分配はない」と指摘し、金融所得課税を当面見直さないことも発言した。こうしてみると、同じ分配政策でも、その程度は自民の方が少なそうだ。

 そもそもなぜ分配政策なのか、筆者には疑問だ。というのは、3年ごとに調査されている再分配後のジニ係数(所得格差を示す指標)でみると、ここ30年間では2005年が最も高く、それ以降低下している。つまり、近年分配は、なされているのだ。日本の再分配後のジニ係数は経済協力開発機構(OECD)諸国の中でも標準的だ。

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