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半導体「日台経済同盟」強化に前進 世界的メーカーTSMCが日本に新工場、政府も支援へ 「有事想定、最先端ではないが意義」江崎道朗氏 (1/2ページ)

 世界的半導体メーカー「台湾積体電路製造(TSMC)」は14日、2022年に日本で新工場の建設に着工し、24年に稼働を始める方針を発表した。ソニーグループと共同で熊本県内に建設し、自動車向けなどの半導体を製造する方向とみられる。岸田文雄政権は、成長戦略の柱として「経済安全保障」を挙げている。生産する半導体は最先端ではないが、蔡英文総統率いる台湾との「日台経済同盟」は前進することになりそうだ。

 「TSMCの総額1兆円規模の大型民間投資などへの支援についても、経済対策に盛り込む」

 岸田首相は衆院解散を受けた14日夜の記者会見で、こう語った。

 注目の新工場は、ソニーグループ子会社が熊本県菊陽町に構える工場の隣接地に工場を新設する方向で調整している。回路線幅が22ナノメートル(ナノは10億分の1)と28ナノメートルの製品を製造するといい、経産省によると、このクラスの製品は自動車や家電向けに供給されるとみられる。

 関係者によると、建設費は最大8000億円規模と見込まれ、政府が半額程度の支援を検討しており、衆院選後に編成する21年度補正予算案に盛り込みたい考えだ。

 TSMCは来年から台湾で、線幅3ナノメートルの最先端品を量産する計画。日本で生産する製品は最先端でないため、疑問も指摘されている。

 半導体をめぐっては昨年秋以降、米中貿易摩擦などを背景にした「深刻な供給不足」が各国経済を脅かしてきた。

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