記事詳細

19年下半期、中国でPCR購入激増の波紋 従来の「仮説」覆しコロナ早期発生を示唆 島田氏「北京五輪後に漏洩説再燃するのでは」 (2/2ページ)

 コロナの発生時期や発生源については不可解な動きも指摘されている。

 8月には米下院外交委員会のマッコール筆頭理事らが報告書で、「漏洩(ろうえい)説」の状況証拠として、武漢ウイルス研究所のウイルスに関するデータベースが19年9月に消されていたことや、ほぼ同じ時期に研究所近くの病院を訪れる人が急増したと指摘した。

 5月には米紙ウォールストリート・ジャーナルが米情報機関の報告書を引用し、感染拡大が発表される前の19年11月に武漢ウイルス研究所の研究者3人が深刻な体調不良に陥ったと伝えている。

 中国側は「武漢起源説」に否定的だが、中国メディアによると、習近平国家主席は9月29日、共産党政治局でバイオセキュリティーの強化に関する「集団学習会」を開き、病原菌の研究所における安全や、実験サンプルや実験動物などの管理強化の必要性を説いたとされる。

 米政府は8月27日に「ウイルス研究所起源説」「動物・人感染説」の2つの仮説をめぐる調査報告書を公表したが、結論は見送った。今回の調査を受けて起源論争の機運は再燃するのか。

 国際政治に詳しい福井県立大の島田洋一教授は「数ある状況証拠の一つだが、米国を中心に追及されるべき問題だ。来年は北京冬季五輪や米国の中間選挙も控える。現在も多くの感染被害が出る中、アフガニスタンなどの問題が片付けば、再度、漏洩説が問題になる雰囲気が醸成されるのではないか」と語った。

関連ニュース