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【「朝日新聞」研究】朝日的リベラルのインチキ性は分かりにくい!? 「ダイバーシティ」「インターセクショナリティ」などカタカナ英語多用 (2/2ページ)

 「インターセクショナリティは、性自認だけでなく、人種、民族、階級、障害の有無といった様々なカテゴリーを意識し、それらの差異の交差部分で進化する差別や抑圧に意識を向けようという概念であり運動だ」と言う。交差する部分をつなげてゆけば、横のつながりが生まれるということらしい。

 この論には、「ダイバーシティ」「インターセクショナリティ」など、東京都知事ではないが、カタカナ英語が多用される。それだけでなく、筆者の説明自体が、はっきり言って極めて分かりにくい。

 私がこの記事で注目するのは、その後に出てくるマジョリティ批判の部分で、上智大学の出口真紀子教授の以下の意見を紹介しているところである。

 「私たちの多くは、どこかで少しずつ特権を持つマジョリティに属するのであり、それを一人ひとりが自覚してこそ、社会から差別をなくす第一歩になる」

 特に重要なのは、この特権を自覚していないマジョリティとして、「朝日新聞読者」が、例に挙げられていることである。朝日の記事としては、ほとんど見かけない、珍しい現象と言わなければならない。このことは、一体何を意味するのであろうか。

 これは、朝日的リベラルのインチキ性にやっと気が付いて、奥歯にものの挟まったような、極めて分かりにくい表現であるのだが、それに対して批判を下しているのではないのか。

 それならば、もっと率直に自己批判を展開すべきである。

=おわり

 ■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、新聞や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に『虐日偽善に狂う朝日新聞』(日新報道)など。

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