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【高橋洋一 日本の解き方】「科学」よりも「感情」が優先の社会 コロナへの恐怖で政権も動揺…ワクチンと時間が解決するか (1/2ページ)

 東京都で4回目の緊急事態宣言が発令され、五輪も大半が無観客開催となった。ワクチン接種についても順調な進捗(しんちょく)よりも供給遅ればかりが強調されて報じられている。一方で、酒類を提供する店への締め付けについては国による法的根拠が乏しい要請が問題になった。科学や事実、法律よりも感情優先の決定がなされる背景は何だろうか。

 新型コロナウイルスをめぐる分析は、筆者からみて当初の段階から科学的とはいえなかった。一例として、数理モデルによる推計で「何の対策も講じなければ42万人死亡する」という試算があった。もちろん初期段階ではパラメーターの設定でいろいろな推計ができるが、事後に推計結果が現実と違っていれば、どのパラメーターがどの程度想定と異なっていたかを説明しなければいけない。しかし、そうした科学的検証も行われず、専門家としての権威を大きく失った。それ以降、あおるだけあおって科学的な事後検証のない試算値が各方面から出ており、言いたい放題になった。

 規制の根拠となるエビデンスも可能な限り示さなければいけないが、「Go To トラベル」の中止や飲食業の規制において、それらの根拠が明確に示されたとは言い難い。

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