記事詳細

南シナ海を舞台に米中が戦争に突入 米元海軍大将の小説「2034」が話題 著者「いかに背筋が凍るものになるか…」

 2034年の南シナ海を舞台に、米国と中国が戦争に突入する-。そんな緊迫する両国関係の近未来像を描いた小説『2034』が米国でベストセラーとなり、話題を呼んでいる。著者のジェームズ・スタブリデス退役海軍大将は、「米中の戦争がいかに背筋の凍るものになるか想像し、回避策を考えるべきだ」と訴えた。

 スタブリデス氏は北大西洋条約機構(NATO)欧州連合軍の最高司令官などを歴任。米中関係が「新冷戦」といわれるほど悪化する中、衝突の具体的なシナリオを描こうと思い立った。

 中国のサイバー攻撃で米国の軍事的優位性は消滅する中、誤解と誤算に米ホワイトハウスと中国共産党内の主導権争いも絡み、事態は核攻撃へとエスカレート-。

 今年3月に発売された小説はすぐに反響を呼んだ。外交官や米軍幹部からは「一点だけ大きな間違いがある。衝突は34年よりもずっと早く起きるかもしれない」といわれたという。

 スタブリデス氏は、中国との戦争を回避するため米国は明確な戦略を立てるべきだと指摘し、「中国のような権威主義国家に対し、民主主義国家は一致して立ち向かうべきだ」と述べている。小説の日本語訳版は9月に出版予定。