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【八木秀次 突破する日本】LGBT法案、不当差別許されないが「ファッショ」に導くのは危険 (1/2ページ)

 歌手の宇多田ヒカルが先日、「私はノンバイナリー(=自分のことを女とも男とも位置付けていない人)」と告白した。自分の性別を認識する「性自認」の問題だ。昨今、LGBT(性的少数者)が話題になることが多いが、まだ全体のコンセンサスが成立しておらず、混乱しているのが現状だ。

 性自認では、東京五輪の女子重量挙げに、トランスジェンダーのニュージーランド人選手が出場する。ライバルからは「不公平」との不満がある。

 米東部コネティカット州では、トランス女性が女子高校陸上のタイトルを独占し、地区大会出場やスポーツ奨学金による大学進学が阻まれたと訴訟になっている。米国には、女性の活躍を阻む「ガラスの天井」を破ってきた歴史があるが、新たな「ガラスの天井」が設けられたと批判されている。

 英国では、女子刑務所に収容されたトランス女性が、性的指向がレズビアンであるとして女性をレイプし、英国法務省は男子刑務所に収容することにした。女性の権利擁護団体からは称賛されたが、トランスジェンダー擁護団体からは批判されている。

 日本でも、経産省職員のトランス女性が、近くの女性トイレの使用を禁じ、2階離れたトイレの使用を求めた経産省を訴えた裁判で、東京高裁は原告の訴えを退けた。一審の東京地裁の判決を覆す逆転判決となった。公文書の性別欄を廃止する自治体や、男女別の制服を見直す学校も相次いでいる。

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