記事詳細

【大前研一 大前研一のニュース時評】中国が笑うコロナ流出説と原発事故の深層 その隠蔽体質に「その都度きつめの報道」を研究しておくべき (1/2ページ)

 ウェブメディア「JBpress」は14日、「やはりトンデモ説じゃなかった、本誌が伝えた武漢研究所流出説」という記事を配信した。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルが7日、「新型コロナが中国・武漢ウイルス研究所から流出した」という説について、米国の国立研究所が昨年5月に「妥当であり、追加調査を行う価値がある」とする報告書をまとめていたと報じたもの。JBpressは、この武漢ウイルス研究所からの流出説を昨年2月に伝えている。

 新型コロナの発生当初から、「人為的なウイルスが何らかの不手際で外部に漏れた可能性もある」と指摘したのは、米コロラド州立大学名誉教授で毒性学および生物・化学兵器の専門家として知られる台湾出身の化学者・杜祖健(アンソニー・トゥー)氏。

 オウム真理教によるサリン事件で、日本の警察に分析方法を指導したり、マレーシア・クアラルンプール国際空港の北朝鮮・金正男(キム・ジョンナム)氏暗殺事件の分析に加わったりしていた著名な人物だ。

 いまのところ、決定的な証拠は確認されておらず、中国政府は「まったくの笑い話だ」と強調している。

 一方、米国のジョー・バイデン大統領は先月26日、中国の研究所から流出した可能性に触れ、情報機関に追加調査を指示したことを明らかにしている。米大統領が情報機関への指示を公に発表したのは異例の対応。WHO(世界保健機関)の調査が何の足しにもならなかった中、これでどのくらい見極められるのか。

 もし、このことが証明されたら、中国政府はかなりバツの悪いことになる。自分のところだけは、うまく抑え込んだものの、それを知ってて隠したことで世界に広めたことになると、バツが悪いでは済まなくなる。

 それが事実だという証拠が出てきたとき、世界中の国から訴訟の山になるだろう。それも何兆円では済まないような額になる。このことをいま中国政府が一番恐れている。

関連ニュース