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【歳川隆雄 永田町・霞が関インサイド】菅首相、G7で「最上の結果」も…移動では誰とも話すことなく寂しげ 想起したのは安倍氏の“外交力” (2/2ページ)

 欧州中央銀行(ECB)前総裁のドラギ氏はもとより、非英語圏のマクロン、メルケル両氏も流暢(りゅうちょう)な英語を話す。そして、ベルギー元首相のミシェル氏、ドイツ元国防相のフォン・デア・ライエン氏も英語が達者である。

 付言すれば、英国の元植民地だったオーストラリア、インド、南アフリカのトップは当然だ。そして、釜山市出身の元弁護士である文氏も、英語でそれなりに意思疎通できるようだ。2日目午後の首脳会談に参加した文氏は、隣のジョンソン氏とにこやかに会話している光景がテレビ映像で確認できた。

 英語が国家リーダーの必須条件とは言わないが、翻ってわが菅首相はどうだったのか。各国首脳の移動の際、誰とも話すことなく、うつむいて歩いていた。少々、寂しさを感じた。

 想起すべきは、2016年5月のG7伊勢志摩サミットだ。当時の安倍晋三首相は伊勢神宮の宇治橋脇で、バラク・オバマ米大統領を迎え、橋を渡りながら、わずか3分間であるが話し続けた。

 前日の日米首脳会談で、沖縄の元米兵士の女性暴行事件を持ち出されて気分を害した同氏を慰撫し、上機嫌にさせたのだ。決して難しい英語表現ではなかったはずだが、「安倍氏ならではのこと」と外交関係者は絶賛した。菅氏にそれを求めるのは酷か。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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