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【高橋洋一 日本の解き方】対中包囲網で足並みそろうG7 海洋覇権から人権、環境問題まで…情報外交戦は既に始まっている (1/2ページ)

 主要7カ国(G7)は11~13日に英コーンウォールで首脳会議(サミット)を開く。中国問題や新型コロナ問題でどのようなメッセージを打ち出すのか。

 G7首脳の中で、菅義偉首相は、バイデン米大統領、ドラギ伊首相とともに初参加だ。菅首相は72歳、バイデン大統領は78歳、ドラギ首相が73歳と、いずれも70代だ。

 昨年までのG7は、トランプ前米大統領とフランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相が気候問題などで対立し、安倍晋三前首相が間に入って取りなすという構図だった。しかし、今回は米大統領が同盟重視で、気候問題でも欧州との協調を主張するバイデン氏なので、欧米間の対立はないだろう。

 今回のG7は、民主主義の価値観を前面に打ち出すとみられる。もともとG7が発足した経緯は、民主主義陣営の価値観から出たものだ。米ソの冷戦が終わると、一時、ロシアが参加した「G8」となったが、2014年のクリミア侵攻を受けてロシアを排除し、G7に戻った。ロシアはやはり民主主義国とはいえなかったのだ。

 最近、トランプ前大統領の米国優先主義や中国の経済力の台頭により、G7の信任より世界の政治舞台はG20に移行しつつあった。

 しかし、最近の南シナ海などでの国際法無視、新疆ウイグル自治区での人権弾圧、香港での国家安全維持法制定、民主主義否定など、世界からみても中国の覇権主義が目に余るようになった。

 欧州は中国と地理的に離れているので、安全保障や人権より経済関係を重視し、関係を良好に保ってきたが、ここにきて世界の脅威とみなすようになってきた。

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