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【大前研一 大前研一のニュース時評】英国民がEU離脱を間違いだと考える日 スコットランド議会は独立とEU加盟を掲げるSNP党首を行政府首相に再任 (1/2ページ)

 英国は新しい局面に入ったようだ。英国北部のスコットランド議会は18日、独立とEU加盟を掲げる「スコットランド民族党」(SNP)のニコラ・スタージョン党首を行政府(地方政府)首相に再任すると決定した。

 5月6日投票の議会選で、SNPと環境政党「緑の党」の独立派は、定数129議席のうち72の議席を獲得した。SNP党首は、「新型コロナの収束後、2年半以内に独立の可否を問う住民投票を再実施する」と意欲を示している。スコットランドは2014年に同じテーマで住民投票を行い、独立反対が賛成を上回っていた。

 一方、英国のボリス・ジョンソン首相は、住民投票は承認しない方針だという。

 英国の正式名称は「グレートブリテン及び北アイルランド連合王国」。連合王国は英語でUnited Kingdom。「UK」と略される。UKを構成するのはグレートブリテン島のイングランド、スコットランド、ウェールズ、そしてアイルランド島の北アイルランドの4つの地域だ。

 歴史的にはイングランドがウェールズ、スコットランド、アイルランドを合併したが、1922年にアイルランド南部が分離して自治領となり、49年にアイルランド共和国と別の国になった。

 スコットランドに独立機運が高まったのは、欧州連合(EU)離脱の影響が大きい。2016年6月の国民投票で離脱派が僅差で勝利したことを受け、英国は20年1月にEUを離脱した。スコットランドでは、残留を望む人が多数派だった。

 SNPはスコットランドが独立したらEUに再加盟する方針で、離脱を主導したジョンソン首相への反発がSNPの支持拡大にもなった。現在、スコットランドが独立か否かの住民投票をすると、独立派が勝つ可能性も高い。

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