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リンゴ日報・黎氏の資産70億円凍結 中国国安法で初 識者「言論弾圧の範囲をはるかに越えた行為」

 中国がその本性を表した。香港政府が、香港国家安全維持法(国安法)違反で起訴した香港紙、蘋果(ひんか)日報(リンゴ日報)創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏の資産を同法に基づき凍結したのだ。同法に基づく資産凍結は初めてとみられる。蘋果日報によると凍結される資産は最大で5億香港ドル(約70億4500万円)。言論封殺ともいえる措置に非難の声が上がっている。

 黎氏は中国の習近平指導部が危険人物と見なす民主派の大物で、すでに別件で実刑判決を受け、服役している。今回の資産凍結で蘋果日報の発行が難しくなれば、香港の報道の自由が大きく損なわれることになる。

 蘋果日報を傘下に置くメディアグループは、同紙の発行などグループの運営には影響がないと表明した。

 治安部門の発表によると、凍結した資産は、黎氏が所有するこのメディアグループの株式と、所有する3つの会社の銀行口座。蘋果日報によると、黎氏は、グループの株式の71・26%を所有している。

 今回の措置に、評論家の石平氏は「もはや言論弾圧の範囲をはるかに越えた行為で、財産権や人権、生活、自由などすべてを奪う方法は中国共産党のやり口だ。国際社会からの非難の声が高まると思われるが、声明レベルに留めず、弾圧に関わった関係者に対する制裁などを具体的行動を示すべきだ」と語った。

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