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【室谷克実 新・悪韓論】「反中」爆発、韓国世論に異変 「キムチ」「PM2・5」問題が引き金 旭日旗を引き裂く映像に驚きのコメント「中国国旗も引き裂いて」 (2/2ページ)

 彼らは4月16日から、ソウルの日本大使館が入居しているビルの前に抗議の座り込みを始め、20日には「抗議の集団剃髪」に続いて、旭日旗を引き裂くパフォーマンスを演じた。

 ほどなくポータルサイトに、パフォーマンスの映像がアップされた。それに付いたコメント(=20日のカイカイ反応通信参照)を見て驚いた。

 1位「微細粉塵(ふんじん=PM2・5のこと)の中国にも何か言葉をお願いします」(共感2872)

 2位「日本が嫌いなのは分かりますが、どうして中国には口も開けないのですか」(共感2805)

 3位「中国の微細粉塵にもデモをして、中国国旗も引き裂いてください」(共感2537)

 政権与党のリードと、マスコミ挙げての報道により、この時点で「汚染水を放出する日本は絶対悪」とする社会心理のフレームは出来上がっていた。そのフレームと闘うことは、匿名の書き込みでも難しい。そこで、2位の意見のように「日本が嫌いなのは分かりますが」となるのだろう。

 文政権は発足以来、露骨な「対中屈従姿勢」を取ってきた。その典型が「日米韓の軍事同盟化」などを否定した「3不の誓い」だ。

 今年になると、文大統領は中国共産党創立100周年を祝う言葉を習近平国家主席に伝えた。自由主義圏の元首としては、あり得ない発言だった。

 韓国の政権中枢は、こうした「対中屈従」が支持率上昇につながると思い込んでいる節がある。昨年4月の国会議員選挙の前に、習氏の訪韓を実現しようと躍起になったのは、その傍証だ。

 しかし、民間に目を移すと、韓国の「反中」は日増しに高まっている。ネットの書き込みで、中国人を「チャンケ」と蔑称で呼ぶのは“常態”だ。

 ◆文政権「対中低姿勢」に不満爆発

 昨年暮れ、中国が「キムチの起源は中国の『泡菜(パオツァイ)』だ」と主張したことは、韓国の「反中・民族主義」を痛く刺激した。

 そして、中国の食品工場で、韓国向けと思われるキムチの漬物槽に裸の男性が入り、かき混ぜ、さびたクレーンがキムチを移し替える映像がアップされ、「反中」の度は高まった。

 さらに、黄砂にPM2・5、中国漁船の沿岸侵入、ソウル周辺での中国人所有地の拡大など、摩擦要因は山ほどある。

 李王朝が中国の属国だったことを描写した民放の大河ドラマは、視聴者の猛烈抗議を浴び、2回で放送中止になった。

 その時、朝鮮日報(2021年3月25日)は「韓国のアイデンティティーを歪曲(わいきょく)しようという一部中国人たちの動きや、現政権が見せている中国に対する低姿勢ぶりなど、積もり積もった不満が爆発したとの見方もある」と、遠慮がちに指摘した。

 今や、現政権の傲慢さへの積もり積もった不満が「反中」の衣装を着て爆発しつつあるように思える。韓国の「反中」は要注目だ。(室谷克実)

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