記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】慰安婦訴訟のまともな判決がニュースになる韓国 文政権の「呪縛」は解けるのか (1/2ページ)

 韓国の元慰安婦らが日本政府に損害賠償を求めた訴訟で、韓国の裁判所が原告の訴えを退けた。

 ソウル中央地裁は1月には、国際法に基づく「主権免除」の原則を適用せず日本政府に賠償責任があるとの判決を出していた。国際法で主権免除があるので、日本政府は裁判に参加しておらず、この判決は確定している。

 ところが同じソウル中央地裁の4月21日の判決では、国内外の判例と相いれないと議論を呼んだ1月の確定判決を全面的に否定した。国際司法裁判所(ICJ)や国内の判例を列挙して検討し、「通常の解釈を行えば、国際慣習法の一部を否定するのは難しい」として同原則の適用を認めた。

 21日の判決は妥当なものであるが、それが韓国の裁判所で出されるとニュースになるというのは皮肉でもある。

 韓国は法治国家というより情治国家としばしば指摘される。感情が法律を超えてしまうのだ。

 文在寅(ムン・ジェイン)政権の任期が残り約1年になって、ソウルと釜山(プサン)の両市長選挙で惨敗したことから、レームダック(死に体)化が激しくなった。それとともに、文政権の呪縛が解けつつあるとも言える。

 もっとも、今回の地裁判決は控訴されるだろうから、上級裁判所の判断がどうなるかだろう。再び政治情勢から、情治国主義でとんでもない判決が出かねない。今後の韓国の動向をよく見ていこう。

関連ニュース