記事詳細

【菊池雅之 最新国防ファイル】積雪寒冷地で展開する最北部隊の活躍 北海道へと着上陸してきた敵をたたく防御戦闘「朔北の盾」作戦 (2/2ページ)

 今回の演習でも、その能力を遺憾なく発揮した。まず初日は、10時間を超えるスキー行軍を行った。山崎1佐を先頭に、約1000人の人員は、一昼夜をかけ、踏破した。

 すぐさま雪山に陣地を構築する。重機が入れない場所は隊員がスコップで雪をかく。隊員個人用の小さな縦穴から戦車も隠せるような大型のくぼ地までもほぼ1日でつくる。そして、アイスクリートと呼ばれる氷のブロックを積み上げ、目立たなくさせるとともに、強度も持たせる。敵が侵攻してくるであろう経路上には地雷を埋め、有刺鉄線を張る。

 敵役を務めたのは、同じ第2師団の約600人だ。敵の姿が見えるまで、ひたすら雪の中で待つ。訓練中、マイナス20度を超える日もあった。頬を切るような吹雪にも負けず、隊員は迫りくる敵と戦った。

 偵察用に複数のドローンを飛ばすなど、新しい戦い方も繰り広げた。その結果、いち早く敵を発見し、捕虜としてとらえることにも成功している。

 来年度以降、第2師団は機動師団として改編される計画だ。今後は、道北を飛び出し、日本列島すべてを守る部隊となる。

 ■菊池雅之(きくち・まさゆき) フォトジャーナリスト。1975年、東京都生まれ。講談社フライデー編集部を経てフリーに。陸海空自衛隊だけでなく、米軍やNATO軍、アジア各国の軍事情勢を取材する。著書に『自衛隊の戦力-各国との比較』(メディアックス)、『陸自男子-リクメン』(コスミック出版)など。

関連ニュース