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【菊池雅之 最新国防ファイル】ソマリア沖で海賊に立ち向かう「派遣海賊対処行動水上部隊」 (1/2ページ)

 防衛省は、ソマリア沖アデン湾で頻発する海賊から、日本関連船舶を守るため、2009年より海上自衛隊を主とした対処部隊を派遣している。上空では哨戒機、海上では護衛艦が、定められたエリア内をパトロールし、他国とも協力しつつ海賊船を近づかせない体制を構築している。

 海上部分を担当しているのが、「派遣海賊対処行動水上部隊」だ。当初は護衛艦2隻体制だったが、16年の第25次隊から1隻となった。

 各護衛艦には「立入検査隊」が乗艦している。任務は、日本領海内に侵入してきた不審船などに移乗して、当該船の検査を行うことだ。他国では臨検に当たり、臨検隊などとも呼ばれる。日本では基本的に有事にしか臨検を行うことができないので、部隊名を若干オブラートに包んでいる。

 海賊対処行動部隊では、「立入検査隊」とは別に、「乗船隊」という部隊が任務に当たる。違うのは名前だけで、2つの部隊はほぼ同じ隊員で構成されている。日本国内で行う任務と区別するためで、任務の危険度に大きな違いはない。海賊は自動小銃や対戦車ロケットなどで重武装している。むしろ脅威の度合いは高いともいえる。

 乗船隊は、万が一の事態に備えるため、89式小銃を所持している。海自の89式小銃は銃床部分を折りたたんでコンパクトにできるタイプだ。護衛艦によっては、同小銃が配備されていないため、出国前に積み込み、帰国したら、返納する方式をとっている。

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