【歳川隆雄 永田町・霞が関インサイド】自民党総裁選 先行の河野氏は実利主義的な対応で支持者離反も 追走の岸田氏は決選投票で差すか 高市氏は瞬発力ある脚質に期待 出遅れた野田氏は序盤から不利な展開 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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自民党総裁選 先行の河野氏は実利主義的な対応で支持者離反も 追走の岸田氏は決選投票で差すか 高市氏は瞬発力ある脚質に期待 出遅れた野田氏は序盤から不利な展開

 17日、自民党総裁選スタートの号砲が鳴った-。勢いよく飛び出した河野太郎行革担当相(58、衆院当選8回・麻生派)が早くも一馬身リードしている。

 追走する岸田文雄前政調会長(64、9回・岸田派)は最後の直線で追い込み抜き去ることに賭けているかに見える。高市早苗前総務相(60、8回・無派閥)は観客席に応援団が少ないこともあって出遅れ感が否めないが、瞬発力がある脚質に期待がかかる。

 ゲートインが遅れた野田聖子幹事長代行(61、9回・無派閥)は騎手、調教師らがそろわずスタート序盤から不利な展開だが、馬主が大立者だ。

 競馬場のコンディションは良好であるが、河野、岸田、高市、野田の各馬とも未走コースのため、走りながらブリンカー(遮眼革)越しに前後左右をうかがっている-総裁選の現状を競馬に例えるとおおむねこうなる。

 最初に出馬表明した岸田氏は自らが派閥の領袖(りょうしゅう)でもあり、総裁選挙対策本部を東京・永田町の全国町村会館内の宏池会事務所に設置した。後に裏選対本部を東京・紀尾井町のホテルニューオータニに設けた。

 興味深いのは、河野、高市両氏の選対本部である。東京・永田町のザ・キャピトルホテル東急に両陣営ともに選対本部を置いている。河野氏は同ホテル5階のオフィス棟、高市氏は29階のスイートルームを充てた。

 厳密に言えば、高市氏のそれは「裏」であり、「表」は赤坂2丁目のオフィスビル7階にある。

 総裁選の争点である、「女系・女性天皇」「核燃料サイクルの是非」で真っ向から対立する河野、高市両氏が同じホテルというのが面白い。

 では、肝心な重賞レースの勝敗の行方である。

 ハッキリと言えることは、河野氏が1回目投票で国会議員票と地方票の合計766票の単純過半数(384票)を獲れなければ、決選投票の仕組みや党内力学から、岸田氏が差し切る可能性がにわかに高まったということだ。

 党員・党友票の地方票は、事実上の「人気投票」である。世論調査・メディア報道に強く影響を受けるからだ。選挙地盤が脆弱(ぜいじゃく)な若手議員は「選挙の顔」を求めるし、世論に弱い。

 それ故に、河野氏が先頭を走っている。だが、10日の出馬会見で原発再稼働を容認したかと思えば、15日のテレビ番組では原発建て替えを否定した。

 こうした河野氏の実利主義的な対応が、「改革派」と崇(あが)めてきた支持者の離反を招くのか、これがレースの勝敗を決める。(ジャーナリスト・歳川隆雄)

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