【働くみんなの相談室】専門外の職種への異動を打診された…契約の範囲外である場合、本人の同意が必要 - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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【働くみんなの相談室】専門外の職種への異動を打診された…契約の範囲外である場合、本人の同意が必要

 【Q】 マーケティングの専門職として中途採用されたのですが、配属先でキャリアの長い同僚と意見が合わず、衝突を繰り返していました。しばらくすると、「一度、現場を経験してはどうか」と言われ、営業部門への異動を打診され、その間は営業職の人事制度を適用する、とのことでした。私だけが懲罰的に異動をさせられ、賃金も下がるのはおかしいと思います。 (30代・男性)

 【A】 まず、労働契約書などを見て、職種が限定されているかどうか確認してください。営業部門の職種が契約の範囲外である場合、配転命令は労働契約の内容変更となりますので、本人の同意がない限り効力はありません。

 職種が限定されていない場合でも、職務の内容や社内における配転の実績などから、異なる職種への配転が無効とされる場合があります。資格を必要としない職種や高度な専門性を有しない職種については、職種限定の合意が否定されることもあるようです。

 今回の異動が一方的な懲罰による異動だとすれば、問題です。「人員配置の変更を行う業務上の必要性」「人員選択の合理性」「配転命令が不当な動機・目的ではないか」など、会社とよく話し合うことが必要です。

 賃金の引き下げについても、合理的な理由のない労働条件の切り下げは無効になります。労働契約法第8条では、労働条件の変更は労働者との合意が必要であると規定されています。加えて、同法第9条では、労働者の合意なく就業規則を変更して、労働者に不利益な労働条件に変えることも原則としてできないとされています。

 ただし、合意に達しなくても就業規則の不利益変更が例外的に認められる場合があります。変更の内容や手続きが、「労働者の受ける不利益の程度」「労働条件の変更の必要性」「変更後の就業規則の内容の相当性」「労働組合等との交渉の状況」などを総合的に勘案して合理的であること、かつ変更後の就業規則を周知している場合、変更した内容が拘束力を持ちます。

 単なる配転、職務内容の変更を理由とする賃金の引き下げは、合理性があるとは言えません。労働者の同意や就業規則の定めがない限り無効となります。職場の労働組合、もしくは労働基準監督署の総合労働相談コーナーへ、一度相談してみてください。

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