【マンション業界の秘密】かつてない店舗不動産の大流通時代がやってくる!? 超一等地が「中国人の富豪に買われていた」なんてことも… - zakzak:夕刊フジ公式サイト

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かつてない店舗不動産の大流通時代がやってくる!? 超一等地が「中国人の富豪に買われていた」なんてことも…

 コロナによって、不動産市場がそろりと動き始めている。

 先日、不動産大手のヒューリックが東京都中央区の商業ビル「ティファニー銀座本店ビル」を取得したことが報道されて話題になった。このビルはソフトバンクグループの孫正義会長兼社長が、2013年に個人資産として300億円超で購入していたと伝えられている。

 ヒューリックがいくらで買ったかは不明。実はこのほかにも、銀座の表通りに面したビルが売買されそうな気配が出てきている。

 銀座や表参道といった超の付く一等地のビルは、年に何件も売買されない。所有者が変われば、このティファニーのビルのように大きく報道されるほどだ。

 仮に資金が豊富な誰かが買いたいと思っても、タイミングが合わなければ買えない。また、本気で買おうとすれば、相手の言い値を飲むしかない。

 しかし、どうやらそういう平時の常識はコロナによって崩されそうだ。

 物販や飲食がテナントのビルは、店子(たなこ)に入ったお店の売り上げが常に一定以上に計上されていないとうまく回っていかない仕組みだ。ところが、コロナによる外出自粛で繁華街に人が出なくなった。頼みのインバウンドもほぼゼロの状態。そうでなくても、店舗での販売はアマゾンなどのEC(電子商取引)に押され気味であった。それがコロナによって弱り目にたたり目となった。

 孫氏の場合は、コロナが売却の直接の原因だとは思われない。しかし、今後はコロナ不況による経営不振が、超一等地に立地する店舗ビルの売買を発生させるかもしれない。場合によっては、有名デパートが取引対象となることもありえる。

 不動産の取引は、特に公開する義務はない。だから、場合によっては何年も後に話題に上る取引も行われるだろう。

 例えば、銀座や表参道の超一等地が「中国人の富豪に買われていた」なんてことが数年先に分かったりするかもしれない。

 新宿エリアのある一角は台湾人所有のビルが多いとされる。終戦直後の混乱期、日本国内にいた台湾人が積極的に不動産を取得したのがその理由らしい。

 今は紛れもなく混乱期である。こういう時期は、先行きへの不安を強く感じる日本人よりも、異国でたくましく生きている人々の方が度胸は据わっているのかもしれない。

 コロナの先行きは見えないが、世界の最先端の研究機関が進めているワクチン開発が約25種類もあるという。普通に考えれば、2年も待てば、われわれ一般人も接種を受けられるようになるのではないか。そう考えれば、3年後には終息となる可能性が高い。

 100年前に世界的な大流行となったスペイン風邪も、約3年でほぼ終息したという。

 コロナ禍はいずれは終わる。その時には不動産市場も落ち着く。今は冷静に先を読む時期ではないか。

 ■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案・評論の現場に30年以上携わる(www.sakakiatsushi.com)。著書に「マンションは日本人を幸せにするか」(集英社新書)など多数。

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