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【週末、山へ行こう】どっしりした山容が目を引く尾瀬の主峰 燧ケ岳(福島県)標高2356メートル (1/2ページ)

 初めて見たときからずっと気になっていた。鳩待峠から山の鼻に向かい、尾瀬ケ原にたどり着くと、湿原の向こうにどっしりと大きな山がそびえているのが目に飛び込んでくる。緑に覆われたいかつい印象の山容、燧ケ岳(ひうちがだけ)だ。広い湿原の中の木道を進むと、どんどん姿が大きくなっていく。湿原の中程まで進んで振り返れば、たおやかな山姿の至仏山(しぶつさん)が。尾瀬ケ原を挟むように至仏山と燧ケ岳が位置する。至仏山を女性的と称するなら、燧ケ岳は武骨な男性のイメージだ。

 燧ケ岳は最高峰の柴安●(=山かんむりに品)(しばやすぐら)をはじめ、山頂に5つの峰が並ぶ。もとは火山で、燧ケ岳の噴火により只見川がせき止められて尾瀬ケ原のもととなる湖ができ、長い年月をかけて高層湿原となったのだと考えられている。

 尾瀬ケ原や至仏山を登る機会は何度かあったものの、燧ケ岳にはずっと縁がなかった。4つある山頂へのルートはいずれも歩行時間が長く、最短ルートの登山口となる尾瀬御池へのアプローチも決して便利ではない。訪れるチャンスを狙い、ようやく足を運ぶことができた。

 前日に登山口近くのキャンプ場に泊まり、翌朝は早朝に尾瀬御池から歩き始めた。最初からなかなかの急坂、ぬかるんでいるところも多くて歩きにくい。息を切らしながら登っていくと空が広くなり、湿原が現れた。御池からのルートは広沢田代、熊沢田代のふたつの湿原がある。少し色づき始めた草原に地溏(ちとう=池沼)が点在し、空の色を映していた。夏に来たら湿原の花々もたくさん見られただろう。

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