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【東京舞台さんぽ】好物の味を再現?!「勝バーガー」 晩年の勝海舟が愛した洗足池

 東京都大田区の北西部に位置する洗足池は、江戸時代には歌川広重の浮世絵に描かれるなど、古くから景勝地として親しまれてきた。幕末から明治期に活躍した勝海舟のゆかりの地としても知られている。

 池の周囲は約1・2キロで、都会にいることを忘れさせるような豊かな自然が広がる。鎌倉時代の僧、日蓮が旅の途中で足を洗ったとの伝説から「洗足池」と呼ばれるようになった。

 この地を愛した晩年の海舟は、別荘「洗足軒」を構えて墓所もつくらせた。すぐそばには、共に江戸城の無血開城を成し遂げた西郷隆盛の死を悼んだ「南洲留魂詩碑」がある。

 海舟の没後120年の2019年には「大田区立勝海舟記念館」がオープンした。写真や復元した衣装、愛用の印章コレクションやすずり箱などの資料を展示し、その功績や大田区との縁を紹介している。書状の数々からは、勝の筆まめな一面がうかがえる。

 昭和初期に建てられ、幕末・維新期の図書を収集していた国登録有形文化財の「旧清明文庫」を大田区が改修・増築し、記念館として活用。ネオゴシックスタイルの外観と、アールデコ調の内装が特徴的なモダンな建造物は、近代建築ファンにもおすすめだ。

 東急池上線洗足池駅近くのパン店「ブーランジェリー トワイエ」は、記念館開館にちなんで商品開発した「勝バーガー」(380円)を販売している。

 ウナギのかば焼きが好物だったという海舟をイメージ。かば焼きのたれで味付けしたとんかつを、「勝」の字の焼き印を押したパンで挟んでいる。さんしょうの風味が利いて飽きのこないおいしさだ。

 【メモ】洗足池のほとりの妙福寺境内には、日蓮がけさを掛けたと伝わる松の木がある。

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