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【医療 新世紀】ごく細い血管の機能異常による「第3の狭心症」 下川宏明国際医療福祉大副大学院長が解説 高血圧や脂質異常のある人が高リスク、禁煙が重要 (1/2ページ)

 休みなく働く心臓には絶え間なく血液が供給される。その血流が何らかの原因で滞ると起きるのが「狭心症」だ。動脈硬化で太い冠動脈が狭くなるタイプ、冠動脈が縮んでふさがる「攣縮(れんしゅく)」が起こるタイプが知られていたが、近年、もっと細い血管(微小冠動脈)の機能異常による第3のタイプ「微小血管狭心症」が注目されている。

 ▽見えないリスク

 下川宏明国際医療福祉大副大学院長(東北大客員教授=循環器内科学)によると、微小血管狭心症は心臓カテーテル検査による冠動脈造影だけでは見えない。ごく細い血管が、広がりが悪くなったり一時的に収縮したりして起こる。体を動かしたときに限らず安静時でも胸苦しさや胸の痛みなどが生じて持続する場合があること、ほかのタイプでは効くニトログリセリンの効果が一定しないことなどが特徴だ。

 下川さんによると、従来の狭心症の治療では「冠動脈の狭くなったところを治す」という考え方が主流だった。しかし、血管を通すバイパス手術やステント手術で冠動脈の血流が戻っても、約4割の患者で胸の痛みが残ることが分かっている。

 「心臓に血液を送る血管のうち血管造影検査で見えるのは5%。見える血管が狭くなることだけでなく、微小冠動脈が機能的に血流を調整できないことに留意する必要がある」と言う。

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