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【BOOK】結婚とは「誤解」であり、絶対に解いてはいけない 大事な事は目を背けること 武田鉄矢さん『老いと学びの極意 団塊世代の人生ノート』 (1/3ページ)

 人生って分からないことだらけ。70代になった武田鉄矢さんは、その疑問を放っておけないらしい。下ネタから熟年夫婦、吉田拓郎、新型コロナ禍まで。“金八っあん”の知的好奇心は、とどまることを知らない。 文・南勇樹/写真・納冨康

 --いきなり「オナニー」(の語源)の話から始まるのがなかなか

 「大事に持っていたネタでね、このテの話がひとつ分かると、むやみにうれしくなってしまう。オナニーの話は、何気ないことの中に重大なことが潜んでいる、という原理を端的に教えてくれますよ。意味も分からずに、ただ恥ずかしいことだと思っていたのが、まさか旧約聖書の中からやってきた人物(オナン)に由来していたなんてね。神代から続く人間の奥行きみたいなものを感じます。年取ったら、こういう話を語ってみたいのです」

 --熟年夫婦円満の秘けつが面白い

 「ジジイになるといろいろなことが分かってきます。結婚とは『誤解』であり、絶対に誤解を解いてはいけません。大事なのは、この人(伴侶)は分からない、ということを言い続けること、目を背けることです。日本昔ばなし、みたいに『(ふすまは)開けちゃあいけない』。そうすればうまくいきますよ」

 --武田さんの結婚生活も半世紀近い

 「(結婚した)25歳の僕が21歳の彼女を見て思ったのは、『なんてカワイイ人なんだろう』ってことでした。出会ったころの彼女のスカートやセーターの色まで覚えていますから。でも、女房の思いはまったく違う。いずれこの人(僕)のオシメを替える日が来る。その日に向かって今から歩き出すんだ、と思ったそうです。つまり見ていた景色がまるで違うんですよ。愛らしい新妻もいずれ老いさらばえてゆく。その姿を見ちゃあいけない(苦笑)」

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