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【食と健康 ホントの話】「動脈硬化」もアルツハイマー病のリスクに 動脈硬化危険因子の予防や管理は今後一層重要に (1/2ページ)

 脳梗塞や心筋梗塞は、ひとたび発症すると深刻な後遺症を残したり、死に至ることもあることは、多くの人が理解しているだろう。しかしその元となる動脈硬化の予防に注意を払う人は意外に少ないのではないだろうか。動脈硬化の段階では痛みなどの不快な症状がないためだろう。

 先週は、和歌山県立医科大衛生学講座の藤吉朗教授に、過去の公的な資料を元に、(1)減塩・血圧管理、(2)血中コレステロール値の適正維持、(3)禁煙、(4)肥満・糖尿病を防ぐ、といった動脈硬化の4つの予防因子について、年次推移と現在の課題を語ってもらった。

 数十年前と比べると、(1)と(3)については、問題は残されているものの概ね改善傾向、(2)と(4)は微増・増加傾向にあることがわかった。(1)の改善は、減塩と薬物療法(降圧薬)が普及したため。(2)が微増に留まっているのは、食生活の欧米化に伴い油脂や動物性食品を多く摂る食生活が一般化したものの、薬物療法で抑えられているためだという。

 今回は、これらの危険因子の変化が動脈硬化性疾患にどのような影響を及ぼしているかを解説。藤吉教授は「人口動態調査」の死亡データを用いて、動脈硬化性疾患の代表格である、脳梗塞と心筋梗塞(脳・心臓の血管が詰まる病気)による死亡の全国的な推移をこう評価している。

 「1970年代から見ると、これらの疾患による年齢調整死亡率(年代や地域による年齢構成の違いを補正した死亡率)は減ってきています。とくに脳梗塞は著明に低下しています。これは、血圧の改善と、男性では喫煙率の低下が大きな理由と考えられています」

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