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【京都を歩く「ミュジコフィリア」のいる風景】芸妓さんと舞妓さん、僧侶も出演 本物が面白がって出演する京都人の“映画愛” (1/2ページ)

 京都を代表する風景の花街や美しく着飾って歩く舞妓さんや芸妓さんも『ミュジコフィリア』の撮影を彩ってくれた。

 主人公・朔(井之脇海)と幼なじみの小夜(川添野愛)がお参りをする小さな神社は祇園町にある有楽稲荷大明神(通称「織田稲荷」)。織田信長の弟、織田有楽斎ゆかりの神社で、祇園町のメインストリートである花見小路から少し東側に入った、お茶屋や料亭が立ち並ぶ風情ある街並みに溶け込んでいる。

 有楽斎は千利休に茶を学んだ利休十哲の1人でもある才人だが「楽しみが有る」という名前にあやかり、芸妓・舞妓が芸事の上達を祈る場所でもある。朔や小夜のような芸大生が芸事の上達のために地域の神社にお参りするのも京都の日常だ。

 その後、朔と小夜が歩くのは四条大橋の南側の河川敷。対岸から祇園囃子が聴こえてくるので7月とわかる。京都には四季折々の音がある。

 祇園から見ると鴨川の対岸にある先斗町(ぽんとちょう)は江戸初期に鴨川の護岸工事とともに誕生した花街だ。特殊な読み方の地名だが、一説にはポルトガル語の「ポンテ(橋)」に由来するという。森鴎外の小説で有名な高瀬川と鴨川に挟まれた地域だ。

 ここにある「茶香房 長竹」の店でロケをおこなった。長竹さんは1970年代に抹茶パフェを発明した人物。抹茶わらび餅や抹茶大福(土産物として隠れた人気を誇る)も作ったアイデアマンで、今は先斗町に店を構える。凪(松本穂香)がここで水出しの玉露を味わい、その一滴に音を感じる場面がある。長竹では昔ながらのおばんざいも食べられるので、食から音が聴こえる感覚を味わってほしい。

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