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【シネマパラダイス】女の子と認められない少女と家族の闘い描くドキュメンタリー「リトル・ガール」

 出生時に性別は“男”とされたが、2歳頃から女の子だと自認する少女と家族の闘いを追ったドキュメンタリー。監督はカンヌやベルリンなど世界の映画祭で高く評価されるセバスチャン・リフシッツ。19日公開。85分。

 フランス北部エーヌ県。7歳のサシャは女の子として生きたいが、学校はスカートをはくことを許さない。バレエ教室でも男子の衣装を着せられる。母は娘が幸せに生きられるよう、各所に掛け合うが、周囲の無理解に疲弊していく。そんな時、ある児童精神科医と出会い、少しずつ癒やされていく。

 【ホンネ】カメラは踏み込み過ぎず、家族に寄り添い、感情の揺れを捉える。口数少なくほほ笑み続ける少女の目から涙があふれる瞬間、痛いほど胸を突かれる。なんの不都合もないのに、少女のささやかな願いを阻む不寛容、無理解な社会を変えるのに、これほど有効な手段はない。強く感情に訴える優しい秀作。 ★★★★(映画評論家・折田千鶴子)★5つで満点、☆=星半分

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