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【ぴいぷる】俳優・升毅 初心忘れず思いを届ける 昨年急逝…親友、佐々部清監督の意思受け継いだ映画「歩きはじめる言葉たち ~漂流ポスト3.11をたずねて~」公開中 (1/3ページ)

 「主役であろうと、どんな小さな端役であろうと、演じるスタンスは同じです。この作品の中で自分に何が求められているのか。そう考えながら全力で演じてます」

 検事に極道。二枚目、三枚目。この人が脇を固めることで一段と深みを増す。変幻自在に演じ分ける名バイプレーヤーだ。

 「演じる思いは新人時代とまったく変わっていません」。キャリアをみると、後数年で半世紀を迎えるという大ベテランだが、初心を忘れることはない。

 正月映画「無頼」(井筒和幸監督)では銃殺される暴力団員役だった。

 「着弾スーツを着込んでいざ本番。何発も銃弾を撃ち込まれ、もんどりうって、血まみれになりながら倒れたら、井筒監督に怒鳴られました。『何や、その顔は。撮り直しじゃあ!』って」と笑ってみせる。

 新人の心境で臨む一作一作。60も半ばの年齢で、なかなかできることではない。

 40年前、その井筒監督の「ガキ帝国」で映画デビューした。長い役者人生の中で、重鎮監督たちと絆を強め、少々のことでは動じない。が、盟友の一人が昨年、突然亡くなった。これはこたえた。

 「知らせを受けて呆然としました。今でも亡くなったことが信じられない。受け入れることなどできなくて…」

 佐々部清監督。昨年3月、新作映画の準備のために山口県下関市のホテルで宿泊中、心疾患で急逝した。62歳だった。

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