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【みうらじゅん いやら収集】どこに貼るのか自分でも疑問「ボンテージ・ヌード・カレンダー」 “えげつないなァー”ひとりほくそ笑む (1/2ページ)

 毎年、年末近くになると大型書店に出向き、来年のカレンダーを買う習慣があった。

 ま、そこまでは平成に入っても、ごく一般的な行為だったが、僕の毎年、買っていたカレンダーは“ボンテージ・ヌード・カレンダー”といって、決して一般的とは程遠い代物だった。

 アダルトショップならまだしも、大型書店の特設カレンダーコーナーでそれを初めて発掘した時、いつも以上の後ろメタファーを感じずにはいられなかった。

 敢えて発見ではなく、発掘と呼んだのは、そのサンプル品が極力、人目を避けるよう工夫してあったからだ。

 かと言って大した工夫ではない。コーナーの壁に吊り下がり、束になったグラドルのカレンダーの一番、奥にひっそりと息づいていたのである。でも、蛇の道は蛇。必ず、マニアは掘り当てる。そして、“来年のはさらにえげつないなァー”などと、ひとり、ほくそ笑むのであった。

 一応、サンプルの品定めが終わると今度は、床置きしたダンボール箱に詰め込まれた棒状になったカレンダーの中から商品シール“ボンテージ・ヌード・カレンダー”と書かれた小さな活字を捜す。それを一本、抜き取って後はレジに運ぶだけなのだが、当然、店員はそれが一般的でないものくらいは判別がつくだろう。中には“この人、こんなカレンダー、一体、どこに貼るつもりかしら?”と、疑念を抱く店員もいるかも知れん。