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【鎮目博道 テレビ用語の基礎知識】「特派員」 予算削減で広範囲カバー、事が起きれば時差で寝る暇もない…もう少し報われてもいい (1/2ページ)

 コロナ禍でいま大変なのが海外の特派員です。仕事は増え、日本にも帰れず、各国がいろいろな規制を敷く中で取材もやりづらいはず。テレビ局の特派員はそもそも結構大変で、花形のようでいて、人気がなかったりします。

 まず、各局とも予算削減でどんどん海外支局を統廃合してしまったので、カバーするエリアがやたらと広い。僕がいた会社でもかつてアジア太平洋には「北京・上海・香港・台北・ソウル・ハノイ・シンガポール・マニラ・バンコク・シドニー・ウラジオストク」に支局があったと思うんですけど、今残っているのは北京・上海・ソウル・台北・バンコクくらい。

 バンコク支局あたりは何か大きなニュースがあれば、アジア全域・オーストラリア・中東・ヨーロッパ、下手すりゃアフリカくらいまでヘルプに行かなければならない勢いです。

 時差もありますから、現地の真夜中に生中継をすることも…。取材は現地の昼間にやって、出演は真夜中ですから、事が起きたらマジで寝る暇もありません。かと思うと、何もないときは本当に何もない。

 頑張って現地で話題になっていることを取材して東京に送っても、誰も興味を示しません。変な時間のストレートニュースで、「暇ネタ」扱いで適当に短く放送してお茶を濁されます。

 一度赴任してしまったら、3年も4年も帰ってくることができません。働き盛りに外国に行かされ、帰ってきたら浦島太郎状態。同期はみんな番組で経験を積んだり社内で着実に出世したりしています。それで次第にドロップアウトする人もまあまあいたりします。

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