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【定年後 難民にならない生き方】いざというときの命綱となるさまざまな窓口 介護に関わる約8割が「悩みを一人で抱えている」 (1/2ページ)

 埼玉県が11月を「ケアラー月間」と定めたことが報じられた。家族の介護や世話をする“ケアラー”への理解を深め、孤立を解消するための啓発を強化するという。2020年3月に施行されたケアラー支援条例に続く、全国初の試みとなる。

 埼玉県が同年10月に実施した調査によると、ケアラーの認知度は17%に留まった。認知度が低いと、必要な支援が届きづらい。家族の看病が思ったより長引いていたつもりが、実は介護に突入していることもある。また、介護が始まった自覚はあるけれど、「どこに相談したらいいか分からない」というケースも後を絶たない。

 介護をする家族向けのコミュニティー「安心介護」を提供する株式会社エス・エム・エスは介護に関わる男女503人を対象に「介護の相談先に関わる実態調査」を実施。約7割が「介護に関する悩みや困りごとを気軽に相談できる先がある」と回答した一方で、約8割が「介護の悩みを一人で抱えてしまうことがある」とも回答している。

 相談先の上位には「ケアマネジャー(59・4%)」、「配偶者(36・7%)」、「友人(33・4%)」がランクイン。悩みごととしては「被介護者の症状や状態」「自身の悩みやストレス」などが挙がったほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、自身や被介護者の感染予防対策や、被介護者の介護度や症状の進行に関して悩む実態も明らかになった。

 認知症のある母親の遠距離介護をしながら、近くに住む義父の介護も行う、ゆずさん(音声配信「いきなり介護」主宰)も、孤立感に悩んだ時期があったという。介護が必要になった親が遠方にいる場合、地域包括支援センターやケアマネジャーなどの専門職に相談したくとも時間的な制約などから、心理的なハードルが上がることもある。「今は困ったらなんでも相談できる先があり、“介護友達”もできた」と笑うゆずさんはどのように乗り越えたのか。

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