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【こんな時代のヒット力】奇をてらわないテレビCMで浸透 発売1カ月で50万本を突破、花王「キュキュット つけおき粉末」 (1/2ページ)

 2021年3月、花王(東京都中央区)が発売した食器・調理器具用洗剤「キュキュット つけおき粉末」(以後、つけおき粉末)。カレーや煮込み料理に使った鍋などに本品を入れてつけおきすれば、こびりつき汚れをラクに落とすことができる。コロナ禍の外出控えに伴う内食率の高まりや、食器洗いの負担増を受け、好調だ。

 開発は、コロナ禍以前に始まっていた。コロナ前、食器・調理器具用洗剤市場は普及率99%の「コモディティ市場」。コモディティ市場とは、製品がほぼ全ユーザーに行き渡り、品質がほぼ拮抗(きっこう)し、他社との差別化は価格競争しかなくなっていることを指す。売り上げも、年間500億円規模でほぼ現状を維持していた。

 そんな状況でさらなる発展が見込まれるのは、ミゾや隙間の汚れ、放置食器、こびりつきなどで、花王がアシスト剤と呼んで強化しているカテゴリーだった。

 同社ホームケア事業部、中本光亮(こうすけ)さんは「通常の洗剤に加えて、追加で買っていただくので、費用や置き場所とハードルが高いカテゴリー。市場の10%程度」と説明する。

 調理時間は短くしたいが、焼き加減や火加減が分からないという声が増えていた。同社の調査によれば、鍋では30%、フライパンでは45%の消費者が週に1回以上、こびりつきを経験していたことから、その悩みに着目したという。

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