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【老後資金のウソとホント】金融各社の「人生100年」口車に乗るな 多く見積もっても「人生90年」が妥当、金勘定より収入を増やす手段を (1/2ページ)

  筆者が2010年に『老後に本当はいくら必要か』(祥伝社新書)を著してから11年になる。この間に政権が再び自民党に戻り、米欧では自国優先主義が声高に叫ばれ、中国とインドが台頭し、世界的に貧富の差が縮まるどころか大きく広がった。

 そうした中で日本政府は「年金受給を既定の65歳から遅らせると割増になる」と呼びかけ、年金支払いを少しでも先延ばしにしようと努めている。

 「公的年金だけで長い老後を過ごせるのか」と私自身も思い始めた頃、保険、証券、銀行などの金融各社が「人生100年、安心な老後のために投資を、保険を」と呼びかけるようになった。ついつい乗ってしまいそうになるが、実はここに大きなまやかしがある。誰もが100歳まで、あるいは100歳を超えて生きられるわけではないのだ。

 厚生労働省のデータによれば、0歳児の平均余命は男性が81年、女性が87年、20歳では男性が62年、女性が68年、40歳では男性が42年、女性が48年だ。これが50歳、60歳、70歳となってもほとんど変わっておらず、現状では多く見積もっても「人生90年」が妥当な宣伝文句となる。実際に100歳までの資金計画が必要なのは少数の人ではないか。

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