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【大前研一 大前研一のニュース時評】東日本大震災から10年も復興に遅れ 国が土地買い上げ核燃料を「石棺方式」に (2/2ページ)

 多額の予算を注ぎ込んでいる福島に関しても、私はいろいろ提案している。例えば、原発周辺地域で自然レベルの放射線量となっていても、何百億もかけて除染作業をしていることは効果的ではない。

 原発事故で放射性物質が飛散し、局地的に放射線量が高くなっている地点である「ホットスポット」を重点的に行うべきだ。

 また、福島第一のある大熊町、双葉町については、「将来、きれいな形にして戻します」という約束を守れないわけだから、あらゆる政策、資金で償い、国が買い上げるしかない。

 原発事故で燃料棒が溶け落ちて固まった核燃料「デブリ」は恐らく100トン近い大きな塊で、バラす方法がないので除去は難しいと思う。そういうことにカネをかけるよりも、土地を国有化し、密閉石で囲う「石棺方式」にするしかない。

 さらに、汚染水浄化後の処理水についても、2022年夏ごろには貯蔵タンクの容量が限界に達する。風評被害を少しでもなくすためには、長いパイプをつくって遠くの海まで運び、深い海溝に沈めるしかない。

 このような仕分け、峻別が行われていないことが、東日本大震災の復興が遅れ、かつまた莫大なカネを使った割には効果が出ていない原因だ。

 ◆ビジネス・ブレークスルー(BBTch)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

 

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