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【小林至教授のスポーツ経営学講義】若い世代を振り向かせるためMLBが取り組むルール変更 “時短目的”ボール・ストライクの自動判定、牽制球の制限 (1/2ページ)

 球春到来である。相変わらずPCの前に張り付く時間が多い日々、傍らのテレビ画面から流れるコンテンツは、やっぱりワイドショーよりも野球だよね、と実感する。

 オレンジ世代の皆様の大多数は、「そうそう、毎日のように繰り広げられる筋書きのないドラマは野球しかないよね」とうなずいてくれるかもしれないが、若い世代はそうでもない。大学の講義では、学生が12球団をすべて知っているという前提で話を進めることはもはやできない。

 観客動員はコロナ禍の昨年を除き、右肩上がりだ。2018年以降は1試合平均でMLBを超え、球界再編時(04年)にはファンのほとんどが中高齢男性だったところに、女性が球団によっては40%を超えるくらいまでになってはいる。しかし、ボリュームゾーンはやっぱり40-50代で、その下の世代の心はつかめていない。どの産業でもそうだが、ライフタイムバリュー(ある顧客から生涯にわたって得られる利益)が高い若年層の支持が弱い業界は、将来性が乏しいとされる。

 ではどうするか。そもそも各種調査が明らかにしていることだが、野球に限らず若い世代のスポーツへの関心が世界的に低下している。恐らくいつの時代も若者は短時間で強い刺激を求めるものだと思うが、現代はオンラインを通じたさまざまなサービスがその欲求を満たしてくれてしまう。

 そんな新たな世代に振り向いてもらおうという、本場MLBの取り組みが興味深い。

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