【江尻良文の快説・怪説】パワーのパ・リーグ野球に最も近いのは、セ・リーグでは広島 江尻良文の快説・怪説
リーグ3連覇から暗転して2年連続Bクラスとなったが、今季こそ3度目の正直でV奪回を宣言しているのが広島だ。
あるパ・リーグの球団関係者が興味津々の発言をしている。
「セ・リーグの球団の中で一番パ・リーグの野球に近いのが広島。打者のスイングスピードが速いし、投手もコーナーに投げてかわす投球でなく、速い球を投げて力でねじ伏せる」
パ・リーグからみても、広島のパワーとスピードは魅力があるようだ。
投手も打者もパワフルなパ・リーグの野球は、DH制度の賜物、と言い切ったのは巨人・原監督だ。そして、セ・リーグへのDH制度導入の必要性を声高に訴えている。
「セ・リーグもDH制度を導入しないとがパ・リーグには勝てない」と。正式にセリーグ理事会でも提案しているが、巨人以外のセ・リーグ5球団は賛成せず、実現していない。
ところが、DH制度を導入しなくても、パ・リーグ野球に近いチームが存在するとしたら、原監督の理屈は徹らなくなってくる。しかも、2年目で好スタートを切った佐々岡監督に優勝されたりしたら、原監督にとってはそれこそ面目丸つぶれだろう。
本命は巨人だが、阪神も好スタートを切っており、今後のセ・リーグペナントレースは想定外の展開となる可能性も。広島がパワー野球で巨人をねじふせたら、DH制度を導入しなくてもセ・リーグの野球は変化してくるかもしれない。(江尻良文)