記事詳細

巨人&“黒船”DAZN、ついに提携の舞台裏と“懸念” 12球団の足並みは揃わず (1/3ページ)

 スポーツのインターネット中継の動画配信サービス大手「DAZN(ダゾーン)」に対し、球界の盟主・巨人がついに主催試合の配信を認めた。親会社の読売新聞グループ本社を抱き込んだ、至れり尽くせりの提携案で口説き落とされた格好だ。巨人戦のテレビ中継を武器に日本に君臨してきたメディアグループが、スポーツ中継の“黒船”とも呼ばれる海外の競合他社と呉越同舟。しかもDAZNの運営会社は、賭けの対象となるスポーツの試合の生配信で急成長してきた経緯があるだけに、野球賭博の傷痕が残る伝統球団にとっては重大な決断といえる。(笹森倫)

 読売新聞社、巨人、DAZNは17日、都内で会見を行い、今季巨人戦の一部オープン戦と公式戦主催全71試合のネット配信を軸とした、3者の包括提携を発表した。

 読売新聞グループ本社の山口寿一代表取締役社長(62)=巨人オーナー=は、DAZNに2015年から打診を受け続けながら「お断りしてきた」と明かした。主なネックは、グループ傘下の日本テレビへの配慮。「巨人戦は全国のテレビ放送で育てられてきた思いが強くある」と説明した。

 さらに読売グループ内では、英国に本社を置くDAZNの運営会社「パフォーム・グループ」への警戒感もあった。

 07年の企業合併で誕生し、英国などの合法ブックメーカー(賭け業者)向けにスポーツの試合を生配信して急成長。生の映像があれば、勝敗予想でも試合展開で刻一刻とオッズ(配当倍率)が変わる上、たとえばサッカーなら「最後にゴールを決める選手」「コーナーキックの総数」なども賭けの対象となる。

 巨大資本をもとにサッカー、テニス、ラグビーなどの放送権を次々と獲得し、世界規模で賭けの対象も拡大中だ。

関連ニュース