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【神谷光男 スポーツ随想】山根氏は除名処分に… なぜボクシング協会にできて体操協会はできないのか! パワハラ問題 (1/2ページ)

 「何でこんな結論が出たんだろう」と、訴えた本人があっけにとられたとか。リオ五輪体操女子代表の宮川紗江(19)が、体操協会の塚原光男副会長(70)と妻の千恵子女子強化本部長(71)からのパワハラを告発した問題は、懲罰対象となるパワハラはなしと理事会が認定。夫妻の一時職務停止が解除される。

 この暮れにきて、スポーツ界でことし一番の“仰天ニュース”。調査にあたった第三者委員会は「不適切な点が多々あった。パワハラである、と感じさせてしまっても仕方ないものもあった」としながらも、「悪性度の高い否定的な評価に値する行為とまではいえない」と、何か奥歯に物のはさまったような結論を出した。

 だったら宮川が嘘をついていたのか。今年8月末に騒動が発覚したとき、具志堅幸司副会長は「18歳(当時)の選手が嘘をついているとは思えない」と発言し世間は納得したが、これでは副会長の立場はない。

 ふつう、パワハラといえば被害者が許容しがたい範囲を超えたものをいうそうだが、スポーツ界には明確なガイドラインがない。問題が起こった競技団体の第三者委員会がそれぞれ定義しているのが現状らしい。

 第三者委の調査を踏まえた理事会では夫妻に対する処分を求める声もあったという。だったら丸投げはやめて、独自に判断してもよかったはずだ。そのうえ、「不適切な言動」などは特別調査委員会を設置してさらに検証するという。「世界選手権がある10月までに決着したい」と早期解決を目指して第三者委を発足させたのに、いつまで同じような調査をすれば気がすむのか。

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